28日未明、福岡県須恵町の医療施設に入院中の83歳の女性患者が看護師に頭などを殴られ、全治2週間のけがを負いました。暴行を加えた看護師の女が傷害の疑いで逮捕されており、取り調べに対し容疑を認めています。
福岡県警粕屋警察署は28日、勤務先の医療施設で入院中の患者に暴行を加えてけがをさせたとして、大野城市乙金東に住む看護師の吉田愛容疑者(32)を傷害の疑いで逮捕しました。
粕屋警察署によりますと、吉田容疑者は28日午前3時20分から午前4時ごろまでの間、勤務先である須恵町の医療施設で、入院患者の83歳の女性の頭や首などを殴り、額や首に全治2週間のけがを負わせた疑いが持たれています。女性の命に別条はないということです。
事件が発覚したのは、吉田容疑者が犯行後に同僚に「患者に手を上げてしまった」と打ち明けたことがきっかけでした。同僚が女性患者の様子を確認し、暴行の事実が明らかになりました。その後、医療施設の関係者が「看護師が患者に暴力をふるったようだ」と近くの交番に電話し、警察が事情を聴いていました。
取り調べに対し、吉田容疑者は「殴ったことは間違いない。医療行為がうまくいかなかったので、そのいら立ちから殴ってしまいました」と容疑を認めているということです。警察は当時の状況などを詳しく調べています。
現場となった須恵町は福岡県糟屋郡に属し、福岡市の東隣に位置する町です。JR篠栗線の須恵駅・須恵中央駅があり、福岡市へのアクセスが良いことから住宅地として発展しています。同町を管轄する粕屋警察署は、糟屋郡全域を担当区域としています。
医療現場での患者への暴行事案は全国各地で確認されており、厚生労働省は医療機関に対し、職員による患者への身体的・心理的虐待の防止策の整備や、内部通報が機能する体制づくりを求めています。今回は吉田容疑者自身が自発的に同僚に告白したことで発覚しましたが、深夜の閉鎖的な環境での出来事であり、被害の把握が難しい状況だったとみられます。