28日に熊本県で発生したマグニチュード7.1の大地震(令和8年熊本地震)で、30日未明時点で熊本県内の死者は死者14人 心肺停止6人、けが人は64人、安否不明は少なくとも4人に上っています。イオンモール熊本での爆発や日本製紙八代工場での建物崩壊による死者が相次ぎ、なお救出・捜索活動が続いています。
28日午後4時27分ごろ、熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、宇城市と八代郡氷川町で最大震度7を観測しました。震源の深さはおよそ16キロです。地震発生直後には有明・八代海に津波注意報が発表されましたが、同日午後6時10分に解除されました。本震後も地震活動は活発で、29日午後10時19分にも震度5弱の揺れが観測されるなど、震度3以上の地震が本震後だけで31回(28日21時時点)発生しています。
熊本県が29日にまとめた被害状況によりますと、死者14人、心肺停止6人、けが人64人、避難者はおよそ8700人に上っています。安否不明者は少なくとも4人で、捜索が続いています。
地震後に複数の施設で深刻な被害が生じています。嘉島町のイオンモール熊本では地震後にガス漏れとみられる爆発が発生しました。上益城消防本部によりますと、同施設での死者は4人に上っており、高市首相も非常災害対策本部でイオンモール熊本での建物崩壊による死者3人と、複数の人が取り残されていると述べました。また八代市の日本製紙八代工場では建物が崩壊し、熊本県によりますと7人が救助されたもののうち5人の死亡が確認され、2人がけが、4人の安否が分かっていません。
断水は熊本・長崎の2県でおよそ8万4000戸、停電は熊本県内でおよそ2万8530戸に上っています。宇城市では避難所の開設ができず、住民が駐車場などで車中泊を余儀なくされました。気象庁は今後1週間ほど最大震度7程度の地震に注意するよう呼びかけています。
政府は非常災害対策本部を設置し、高市総理大臣は「時間との勝負になっている。現場の総力を挙げて1人でも多くの方々の救命・救助を目指す」と述べ、自衛隊による給水活動や患者搬送、クーラーや電源車など避難所へのプッシュ型支援を進めると表明しました。
政府の地震調査委員会は30日未明、今回の地震について日奈久断層帯がおよそ30キロにわたってずれ動いたとみられると発表しました。日奈久断層帯は2016年の熊本地震でも活動した断層帯で、今回の震源はその南西側に位置しています。
今回の地震では熊本県外でも広い範囲で揺れが観測されました。長崎県の南島原市と鹿児島県の薩摩川内市・さつま町・長島町で震度5強、長崎県の諫早市・雲仙市や鹿児島県の阿久根市・出水市・いちき串木野市・伊佐市・湧水町で震度5弱を観測したほか、福岡県の柳川市・大川市や佐賀県の神埼市・白石町でも震度5弱を観測しました。津波注意報が発表された有明・八代海に面する長崎県でも、沿岸部で一時的な警戒が求められました。断水は熊本・長崎2県合わせておよそ8万4000戸に及んでいます。
交通面では、九州新幹線が地震発生後に全線で運転を見合わせましたが、29日午後に博多―筑後船小屋間で下り線の運転を再開しました。国土交通省は九州自動車道の通行止め区間について迂回路の案内を出すとともに、TEC-FORCEを被災地に派遣して被害状況の調査を進めています。